いの裏話8

男女の相性の話

 
最愛の娘や息子が「この人と結婚する」と突然、相手を連れてきた時、貴方ならどうしますか。
 
暦や市販の占いの本をパラパラと開いて、相性を云々する人がいるものです。
凶と書いてあったら大変。
動転します。
壊そうとするかイチャモンをつけたがります。
それが原因でダメになる位のカップルなら、はじめから本気の関係ではないと言えますが、男女の固い決意は親の反対でかえって燃え上がり、強行することになります。
よくあるケースです。
 

この様な場合は、これによって生じた心の傷は永久に残り、その後の長い結婚生活の中で、2人の関係に何か不具合が有るたびにそのイチャモンが頭をよぎるはずです。
親の僅かな知識と奇妙なコダワリが、繕えない傷を親子の間につくってしまうのです。
 

結論として、「コヨミに出ている相性が悪いから幸福な結婚生活はできない」というのは正当ではありません。
男女の相性の結末は、現実の夫婦を知ることで実証することができるからです。
 

私は五種の鑑定法を用いて相性を判断しますが、現実にうまく収まっているカップルに全種が相性の良いカップルつまり「五吉」は皆無です。
「五凶」もほとんどありません。
大抵の夫婦(私も含む)の吉凶の組み合わせは、「四吉一凶」とか「三吉二凶」とか「二吉三凶」とか「一吉四凶」になっています。
 
つまり現実の夫婦は、陰陽道に言う相性の定めにかかわらず、似つかわしいと感じ合った者同士が組み合わさって、うまく釣り合いがとれている、いわば「破鍋に閉じ蓋(われなべにとじぶた)」そのものと言っていいでしょう。
個々のアンバランスを矯正しようとして、お互いに努力し、補い合っているからこそ夫婦和合が成り立ち、やがて強固な城を築くことができるのです。
 
もっとも五種の内に凶が多いということは、それだけ日常生活で些細な行き違い、思い違い、勘違いが多発しうることを意味することも事実です。
新婚の頃は夢中で気ずかずに、老年期は許し合い、あるいは、とぼけあいで、それぞれ通過できるようですが、その期間中、或期間は放っておけない気分になることがあるのは、そのせいだと思われます。
しかし殆どの夫婦はこれを乗り越え、許しあい、利口になって幾久しく寄り添って生活し続け人生を全うします。
 

調査の結果、夫婦間の葛藤が多くても、その都度心から(嘘偽りがなく)解決を積み重ね活路を見出してきたカップルは、成熟するにつれて、むしろ生活し易い、堅実な良い家庭を築いているようです。
逆に、見栄を張り、外面は繕って上手に演技する向きが以外に多いものです。
 
どちら様も只1度の貴重な人生です。
カッコ良さに拘泥して演出に逃避することなく、たとえ僅かな時であっても、自分に正直に生き、且つそのように行動すべきだと考えます。
以上は、占い人生で私が現に知り得た事実に基づく記述です。
 
 
  


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