占いの裏話(14)
「運気はどうやって出すのか」 |
アクセス数に呼応してなのか、私のHPには質問のEメールも多い。
その中でも、「凶方を知りたい」というのと「運気はどうやって出すのか」というの が最も多い。 (1)、前者は当HP「今月のあなたの幸運」の「幸運を招く吉方角」に吉方だけを 記述しているからである。 確かに方角には吉方だけではなく、凶方も存在する。 方角や運勢を気にする人は、どういうわけか吉方よりも凶方を知りたがる。 しかし、私がそれを知りながら意地悪をして書かないのではない。 凶方など気にせず吉方に関心を持ったほうが動き易いし、方角には吉方以外にはない ものと思って、いつも吉方を心がけている方が気持ちが明るくなれると私は考えてい るからである。 凶方は大多数の幸福のためにわざと意図的に公表を差し控えているのである。 どうしても知りたい人には、個人的に回答することにしている。 (Eメール yoiu61861@nifty.com) (2)、後者については、気学を相当に勉強しないと判らないはずであるが、知りた いという問い合わせが余りにも多いので、ここで若干の解説を試みることにする。 運気は同会被同会鑑定法という手法を用いて導き出す。 星を9つ作り(九星と称する)これらを各個人の生年月日、占なう年月日の各々につ いてルールに従って配当することから始まる。 個人の生年月日に該当する星(九星)は本命星と言い生涯変化しない。 本命星については、このシリーズに頻繁に出てきているので説明は要しないと思う。 九星の年月日への配当は、大昔に決められたことで、年への配当は「中国では隋の仁 寿4年を基点としていた。」「日本では和暦での推古天皇12年を一白(一白中宮) と定めた。」そしてそれ以来、遁甲(九星の動き)のルールに従って、1年ずつ動い て現在に至っている。と云われている。 これらがいづれも真実なのかどうか詳細は全く不明である。 しかし起源つまり九星の暦への配当が何時から始まったものなのかは、それ程重要な ことではないと私は考えている。 何故ならこの類(占い)は演繹法に依拠するものではなく永年の経験則による帰結だ からである。 尚、遁甲には順行(1・2・3・・・7・8・9と動く動き方)と逆行(9・8・7 ・・・・3・2・1と動く動き方)があるが年盤(その年の九星の遁甲を示す配置 図) の遁甲は逆行に拠っている。 月への配当は、子年の寅月(現行太陽暦の2月)を八白(八白中宮)と定めたよう で、以後遁甲の順序の通りに1ヶ月づつ延々と動いて現在に至っている。 月盤(その月の九星の遁甲を示す配置図)の遁甲も年盤と同様逆行に拠っている。 日が進む時の九星の変化(日の遁甲)の設定は面倒で、多肢に及ぶ。 年の配当、月の配当と共に現行のカレンダー(太陽暦によるもの)のようにただ単純 に 順序良く1・2・3と前へ進む進みかたではない。 日への配当は、まず「冬至に近い甲子の日」を一白(一白中宮)と定め、この遁甲は 順行で行く。次に来る「夏至に近い甲子の日」を九紫中宮とし、この遁甲は逆行とし 次の「冬至に近い甲子の日」迄続いて元に戻る。 このルールで現在に至っているのである。 (これらのことについてはいづれ項を改めて解説する予定である。) (3)、九星は1日、1ヶ月、1年を単位にして上記のように一定のルールに従って 変化し続けているのである。 そこでその変化に注目して、「どの星とどの星がどのように遭遇したらこうなる」と いう経験、見聞の結果を蓄積検証し、これを基にした経験則上の方則を作っておいて 判定するのがこの手法である。 新しい発見があったときは既に作ってある方則を加筆修正しつつ蓄積していくのは勿 論である。 九星気学が統計学だというのはそういう意味である。 年月日各運勢の占いの遣り方は次のようになる。 年運は後天定位盤(天には9つの星がある。それを示す図(盤)のこと)と年盤 (その年の九星の動き(遁甲と称する)を示す配置図のこと)を、月運は年盤と月盤 (その月の九星の遁甲を示す配置図)を、日運は月盤と日盤(その日の九星の遁甲を 示す配置図)を用い、いずれも組み合わせる盤の前の盤は固定したものとし、後の盤 による年、月、日、毎の九星(本命星)の活動変化をみて占うのである。詳説すると :r (イ)、平成19年を例にすると、丁亥二(つまり干では丁、十二支では亥、九 星では二の年)という年盤を固定させる。 これに、2月4日からはじまる2月の月盤をスタート月盤として年末(新暦では翌年 の1月)までの12回の月盤の変化を突き合わせて各月の各人の浮き沈みをを占うの である。 平成19年9月は、丁亥二年の己酉四緑月に該当し9月8日から10月8日までの期 間である。 この月盤(己酉四)上の九星各人(本命星)が年盤(丁亥二)上のどの九星に同会し 且つ被同会するかを見て9月の各人の運勢を導くのである。 (ロ)、遁甲により毎月、月盤が変化してしまうし、その変化には付帯する吉 神、凶殺も関わり合う。 すべてルールによって定型的に変化するとはいえ、実際は単純ではない。 こんなことを、一般の人が知ってみた所で仕方がないと思うのだが、当ホームページ のアクセス中、約1%がしつこく聞いてくるので、ここに取り上げてみたのである。 1%とはいえ、毎日のことなので筆者としては負担に感じている。 もっとも、市販されている気学書に載っているのは年運の出し方ではなく年運として 出した結果だけのものが殆どである。 猫も杓子もその記述の大半をこの事(結果)に費やしている。(「あなたの生まれ星 が北(南に、東に・・・)にまわったときの運勢」等とあるのがこの類である)。 然も同会の結果しか出ていない。 夫々の中味には従って何の特徴もない。 被同会の結果が載っている事はほとんどない。 月運になると被同会は勿論、同会の結果さえ出ていない。 だから、気学の知識があって疑問を持った全国の人がこのカラクリを知りたがってい るのだと推定する。 (ハ)、次の段階では、月盤上の自分の星の同会状況をみる。 1.何を伴って同会したか(持ち込む吉神、凶殺の有無) 2.同会宮に位置する九星は本命星にとって祐気か剋気か 3、同会宮には何が付帯しているか(1と同じ) 4、被同会宮に何が付帯しているか(1と同じ) 5、被同会宮に位置する九星は本命星にとって祐気か剋気か 6、被同会星に何が付帯しているか(1と同じ) 1、6、で有の場合は吉神を+1とし、月建神を+2とし、凶殺は暗、破を−5、定を −4、的を−3、児を−2とする。 3、4で有の場合は上記のほか、歳徳神及び大歳神をそれぞれ+2とする 尚、五黄殺、本命殺は大凶であるとして巷では大騒ぎをするが、私は、これらの存在 を認めていないので省いている。 「・・・殺」という陰鬱なネーミングも全く気にくわない。 こんなことに驚かされる必要は全くない。 理由は、このシリーズで何回も述べているのでここでは省略する。 2,5、では生気を+2、退気を+1、比和を0、死気を−1、殺気を−2とする。 以上の点数配分をもとに、@1+2+3の合計点、A4+5+6の合計点を出す。 同会被同会の状況を夫々点数に置き換えれば、主観を入れないで公平に評価すること ができるからである。 更にBとして、1・2・3・4・5・6のすべてを合計してその月のその人の同被を 加減した総合点を出す。 各人各月についてこれをやると108ケースになり大変な作業となる。 しかし、この細かい作業をやりながら、運勢鑑定の方法などの新たなアイディアがそ の都度色々浮かぶことが多いということが経験上解っている。 そこで私は億劫がらずに毎月黙々と自らこのことに取り組んでいるのである。 (ニ)さて、一般の読者にこれを伝えるには、運気を評価し且つわかり易く表現 しなければならない。 そこで、次にいくつかののグラフと表を作成する。 まずA:ハBをグラフに書き込む。 たて軸に点数(0を基点に上は+下は−とする)、横軸は当年2月から翌年1月まで の12を取る。 記録の結果は、当然折れ線グラフになるが、各人の1年間の月ごとの運勢の浮き沈み が一目瞭然になる。 プラス、ゼロ、マイナス、の月がそれぞれをいくつあるか、それらが何月に有るかを みて、九つの星の差をつかんだり、前年と比較したりすることが出来る。 さらにB:Aと同じグラフ紙に@Aの接点を焦点にした2次元の線をつくる。 グラフ紙の真ん中をゼロとし、たて軸を+−にまた横軸も+−に設定したものであ る。 @Aの接点には各月を該当数字で記入しておく。 記録の結果をみると、その人の年間の感情の変化や、その人が何故変化するのか(自 分自身の感情や行動によるものか、或いは他人に影響されるためか)が読み取れる。 3つ目はC:@Aの接点を、Bのように線で結ばずに分布図として作成する。 横軸を同会線、縦軸を被同会線とし、横の+は、同会(やる)プラスの点数つまり、 自分が他人に与える、他人を助ける、他人に愛を施す程度。 −は、そのマイナスの点数つまり、自分が他人に攻撃を加える、悪さをする、ダメー ジを与える程度を示すものとする。 縦の+は被同会(もらう又は、やられる)プラスの点数つまり、自分が他人から利益 をうける、良くしてもらう、助言をうける、病気が良くなる程度。 −はそのマイナスの点数、つまり自分が他人から悪さを受ける、ダメージをうける、 やりこめられる、病気が悪くなる程度を示すものとする。 (ホ)、A(折れ線グラフ)には当年の個人別平均点、九人の平均点の両方をを 縦軸の点数値をもとに横線にして表示している。 これらの平均点を出す為の表作りも必要になる。 九人を横に2−1月を縦にした表をつくる。 そこで出た数字を昨年の数字と比較して今年の各人の評価をだし、昨年より上げたか 下げたか、12ヶ月農地合計点がプラスのつきはいくつか、マイナスの月はいくつかも 見る。 Aを毎年つなぎ合わせると各人の年度別の変遷、各人の波の動きとその傾向、平均点 の変遷などが一目でき、各人の通年の特徴を掴むことも可能になる。 こうして作成した分布図には色々な種類の領域が生ずることとなる。 そのうち、同会、被同会の点数配分によるコンビを分けると7つになる。 @+と+の計が+の場合、同様にA0と+の計が+、B−と+の計が+、C−と+の 計が0、D−と+の計が−、E−と0の計が−、F−と−の計が−の場合である。 要するに私の占い運気鑑定は上記の(更に下記も含める)手続きを経て出している。 依頼者の生年月日を聞くのは生年の九星又は十二支を知るだけのものだったり、形式 的には聞くが聞いたふりをするだけで何にも参照せず、口から出まかせに、立て板に 水のごとくアレコレと言い出す大道占いではないのである。 この類の人たちは運勢の機微を「全部頭に入れている」等と言うらしいが、まさか・ ・・こんなに多くのことをどうやって憶えるの? (ヘ)、運気の上昇下降の評価と表現は上記(ニ)Aを見て判断する。 しかし、それだけでは昇降のはっきりした差別化ができない。 そこで、線の上下の幅(数字に置き換えることができる)に次のような基準で数字を 加点及び減点する。 A(折れ線グラフ)は毎月点数の上下を示すものであるが線は色々ある。 つまり@、-から上昇して+へ、A、-から上昇してゼロへ、B、ゼロから上昇して+ へ、C、+から下降して-へ、D、+から下降してゼロへ、E、ゼロから下降して-へ F、プラス圏内での上昇、下降、G、マイナス圏内での下降、上昇H、変化ナシの移 動(プラス圏内、ゼロ線上、マイナス圏内での移動)の13種類である。 このうち上記ハBの点数に次のように点数を加減して運勢の流れに変化をつけること にして居る。つまり@は+2、Aは+1、Bは+1、Cは-2、Dは-1Eは-1である。 加点した後の合計点は、多肢になるので、過去のデータの分析と経験則上から得た一 定のルールに基づいてこれをまとめ、以下のように13段階に分類する。 aは最大吉で+16以上。bは大吉で+15,14,13,12。cは吉で+11,1 0,9,8.dは中吉で+7,6.5。eは小吉で+4,3,2。fは弱吉で+1.g は不変で0.hは弱凶で-1。iは小凶で-2,3,4jは中凶で-5,6,7kは凶 で-8,9,10,11.mは大凶で-12,13,14,15.nは最大凶で-16 以下である。 そしてこれらを次のように表現している。すなわち、 この上はない程の上昇/すごく大幅に上昇/大幅に上昇/上昇/少し上昇/ほんの少し上 昇/変わりなし/ほんの少し下降/少し下降/下降/大幅に下降/すごく大幅に下降/この 上はない程の下降である。 (ト)、以上のルールから、平成19年9月(平成19年9月8日から10月8 日まで)の各人の運気の昇降は、次のように表現することになる。 1の人:運気先月より少し上昇する。 2の人:運気は下降し今年2番目の1番下の位置にむかう。 3の人:運気すごく大幅に上昇し今年の自己平均値は勿論九人の平均値をも上回る位 置に 向かう。 4の人:運気少し上昇する。 5の人:運気は大幅に下降し今年の自己平均は勿論九人の平均値よりも低い位置にむ かう。 6の人:運気は少し上昇し今年の最高の位置にむかう。 7の人:運気は少し上昇し今年の最高の位置(大吉の上位)にむかう。 8の人:運気は少し上昇し自己の今年の上から3番目の位置に向かう。 9の人:運気はすごく大幅に下降し今年の自己の一番下の位置に向かう。 ・・・となるのである。年運、日運も上記月運の出し方と同様の手法で導き出す。 |
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