風水家相講座(9)


土地の選び方 Q&A

土地の選び方 Q&A
 
Q)
 私達一家は先祖伝来の土地に永年住み続けてきましたが、この度道路建設地の対象になり、やむなく移転せざるを得なくなりました。父名義の畑で、私も家内も気に入った所があり、そこにしようかと思っているのですが、地形が三角形です。父母は勿論、親戚知人からも「三角は凶相だからよせ」と強く反対され続けています。
 最近、高台で眺めの良い所を造成して売り出している分譲地が近くにあり、家内共々興味を持っているのですが、周りの人から昔の良からぬ話が耳に入り、気になって決心がつきません。
 土地の選び方や家相について関心を持って色々調べるとかえって混乱してしまいます。どういう所を問題にしたら良いのか、土地と建物の図面をお送りしますのでアドバイスをお願いいたします。
                     静岡県  S男   53才
 
A)
 住み慣れた所を強制的に離され、新たな永住の地を選定するのですから、真剣に思い悩むのは当然の事とお察しします。
土地の解説は色々書かれてあり、妙なところが強調されるケースが多いので、詳しくなれば成る程、気になり、怖くなり、選択にブレーキがかかりがちだと思います。
家相学上、調査すべき事項として定型化されたものは無く、古来雑然と言い伝えられているにすぎません。
 そこで、私なりに次のようにまとめています。即ち、陽当たり/採光/通気/通風の確保、保健衛生/防災、保安の維持、心理的安定の維持増進の有無についてチェックし、これらをクリアーできた所は住んでいて心が和み、居心地がよく、生涯住むに値すると思える土地(住まい)、つまり「良い土地」といえるはずだと考えています。
 
 以下、土地の選び方で問題となる事項(問題点)とそれが上記のどれを吟味する為のものかを整理し、列挙しておきます。
 
T)土地そのものを選定する前に、その周囲の状況を問題にします。これは過去の環境と現在の環境に分ける事が出来ます。前者は土地の生い立ち/経歴/因縁など、過去をひもとくものです。具体的には、事件事故(自殺者がでた、事故死があった、焼け跡等)/災害(床上浸水などの水害、山崩れ等)/、古戦場、刑場、死体処理場、/墓(人骨、動物が埋葬されている)/神社仏閣、/水神・道祖神・地蔵尊・稲荷神・庚申/樹木が茂っていた/化学工場、汚物ゴミ処理場の跡であったか否かについて調べます。・・・・心理的、保健衛生、防災上の見地から吟味を要する事項です。
 
U)現在の環境は土地そのものの現況と土地に付随する現況に分ける事ができます。前者は次の通りです。
 
@山・丘・崖・坂の上か下か中腹か/山の麓・谷の出口・尾先にあるか否か、崩れる心配はないか、/それらが該土地の北・南・西・東のどこにあるか・・・防災、陽当たり、風当たりを判断します。
 
A水辺〈河川・海)/水たまり(沼・池・貯水池)への距離・・・・保健衛生、防災上。尚、死水は凶、活水は方位により吉凶に分かれます。
 
B樹木・山林/樹根・雑草が茂っているか否か、それらが該土地の南・北・西・東か(@と同じ)/草木が正常に育つか・・保健衛生上。
 
C先祖を祭る神社仏閣への位置と距離(宮・寺・墓の前後左右/神社仏閣の境内にあるか否か)・・・・心理的見地から。
 
D永年手入れのしていない古井戸があって底に塵芥等がおちている/水が腐敗している/井戸に蓋がない・・・・防災上、心理的に。
 
E造成地
    造成A  切土か盛土か
    造成B  山林を造成した場合・・・山のどのあたりか(麓・中腹・頂上)・
        湿地(沼地・田など)を造成した場合
        凸凹地を造成した場合
        埋立による造成地・・・産業廃棄物、塵芥の捨て場そのもの
       
     埋め立てに使用した材料((黒土・赤土・混入物(古瓦・
            壁土・ガラクタ・汚物))
    ・・・・・・安全性、防災、保健衛生、心理的見地からチェックします。
 
V)土地に付随する現況として
  F道路とのかかわりG水路とのかかわりH実益性(便利さ・不便さ)
  I公害の有無を検討します。いずれも保健衛生、安全性、防災、心理的安定の見地か  らチェックを要する事項です。
詳説すると・・
 
Fは道路付けのこと、
    接道の位置・巾/傾斜の有無/T字路(土地が道路の突き当たり)/袋小路か
 
Gは飲料水・下水・排水が整備されているか、設置可能か/
  隠れた水路(地下水)の有無(これが長雨、豪雨の時に鉄砲水、山崩れの原因にならないか)。
  尚、敷地内に水を流す場合は、土地の広さを充分に考慮し、且つ設置後これを永年、経済的に又飽きずに維持管理できるのかも十二分に確かめた上で施工すべきです。
  これについて、日本ではまず、無理と言うべきか、施主の思い通りになった話は聞いたことがありません。
 
Hは駅・バス停・公園・緑地・商店街・公的機関・病院・託児所・保育園・幼稚園・小学校・中学校への距離/
  電車・バス・タクシーの終着始発時間、運転間隔、混雑度/
  付近の商業・産業の発達度。
 
I周りに工場・ガスタンクがあったり/汚水が流れていたりしないか
 
W)次に土地そのものの形状を検討します。
 
@凸凹つまり張りまたは欠けがあるか否か(ある場合について本稿では省く。)
 尚、家相というタイトルなのに、これについてのみ書いてある解説書が実に多いのは驚 きである。しかも脅かし調の記述が多すぎる。(張り、欠けを誰かに指摘され又は心当た りがあって、心配な人は私にメールして下さい。)(yiu61861@nifty.com
 
A無い場合は丸/三角/四角(正方形・長方形)変形(台形T字形)にわけられます。このうち四角形が良いといえます。
 
X〉更に地質について検討する必要があります。これについては後日、改めて詳細に記述します。
 
Y)人間がこの世に出現してから永い歴史が有り、数え切れない天変地変があったはずですから、以上のことを全部満足できる土地は、国内は勿論外国に深しても絶対にないと断言できます。したがって、欲張らず、判断の基準を個人の好みに置き、上述の要点を自分なりに最大限クリアーできたところを良しとして選択することが肝要だとおもいます。その後、選定の時期を方位によって決定すればベストです(この事は専門家に聞いて下さい。)
 
Z)三角地の地相は原則としては凶相です。
三角形は心に落ち着きをあたえず、神経をいらだたせる暗示があり、また三角地には建物を安定した感じに建てるのが難しいからというのが、その理由です。
しかしそれは、三角としてしか使用できず、安定感のある住みやすい家が立て難いほど狭く且つ使いずらい場合を指しています。
面積が広く、ゆとりがあって、通常の住宅を建築するについて何の支障もない土地についてはあてはめません。
 
 貴方ご夫婦が気に入って居られる土地は、北と東が公道に接し、南が家族(父親)所有の畑という好立地に加え、面積が453坪も有りますから、貴方が希望している建物(母屋と納屋)を思い通りに配置することができます。
予算の範囲で築山または生け垣を造って四角に形を整える工夫をし、北や西の三角の残地には緑地(竹薮、花壇など)を、配置すれば、差し障りはなくなります。(例図参照)
 尚、母屋の裏(北側)に井戸を掘りたいとのことですが、家運繁栄の方徳を得る事が出来る極めて良好な企画ですので、ぜひ実現させて下さい。なかなか出来ない贅沢です。
 強制とは言え、移転をきっかけとして、これだけのチャンスを得た事を幸運到来と受け止めて感謝すべきです。昔の良くない話があると聞いた分譲地をわざわざ買う必要はありません。
貴方が気に入った場所に予定した通りの建物を私が例示した様に配置すればきっと満足と将来の繁栄が期待できるはずです。ご多幸を祈念します。

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