風水家相講座(11)

祐気取りの話(二回シリーズ)(その1)


運勢の吉凶は」周期的に変動する。
この廻り合わせを「運勢を司る神が運んでくること」と捕らえるなら、ひたすら神に祈願すればよいことになる。上州弁に言う「オンベカツギ」(御幣担ぎ)に導かれて、縁起などに不必要な神経をつかう気の毒な人は、厄除け/まじない/護符/今はやりの開運グッズに奔走すればよいだろう。

私が主宰する「現代気学研究会」では、「運を招くのは自分自身である」と捉え、先人が考案し現代に受け継がれている伝統的な開運法を更に改良し、これを自ら積極的に実践することによって現実化させようと試みる。

運勢は年/月/日/時刻の夫々の軌道(年盤/月盤/日盤/時刻盤)を常時回転する干支九の組み合わせで判別されるから、良くない周期に生まれ出る人も当然出てくる。「知らぬが仏」だが、何らかの機会に、例えば「先天運が衰運だ」とわかったら、どなたでも少しは混乱するはず。「ダメな一生なのだ」などと投げやりな気持ちになってしまうかもしれない。

「全てのことが、運命に支配されている」「人間の運命は生まれた時から決まっている」という巷の宿命論を信じると、人間の努力ではどうにもならない、夢も希望も無い、真っ暗な気持ちになってしまう。

確かに生年月日による生まれ星(本命)の品定めをすることは可能である。(私の研究によると最大吉から最悪まで17等級に序列化できる)この自然に備えられた運勢の序列が固定したものだとしたら、最大吉の星の人は良い人生、最悪の星の人は良く無い人生と決まってしまうことになる。しかし同じ生年月日の者が同じ一生を送ることはほとんど無く、死ぬ時も全く別々であることは衆知の通りである。
何故か。

本命が生まれ落ちた瞬間に出会う祐気(その本命に調和する良いエネルギー)と剋気(その本命に害を与えるエネルギー)(当講座2及び6参照)の運用の仕方によって、人生は大きく左右され、全く異なる人生になりうるからである。特に運勢の周期上、誰にでも必ず訪れる順境と逆境にあって後者を巧みに克服し、「盛運」の流れのチャンスに乗って祐気を上手に運用することが出来ればその開運効果は抜群である。その結果、今日の大を成した人は沢山存在する。

人生では、祐気、剋気の運用が無意識に又は意識的に行われ、それが積み重なって吉凶盛衰を分けるのである。無意識に祐気を貯畜できる人(所謂、運の良い人)もいるが、運の良し悪しにかかわらず、常に向上心を持ち、現状打破を心がけて、意識的に祐気を取り込もうと試みて
いる勇気ある人もいる。幸運は勇気有る人に味方する。後者は、良運を益々良くあるいは永続させ、良く無い運の時期に在っては、これを好転させようと、自らを切り開く努力の人であり、私が理想とする人物像である。

「自分の意志による確固たる「動き」が後天運の良否を大きく左右する」が気学九星学の大原則である。幸運は望む者にしか訪れないし又、幸運は自ら動かない限りは決して訪れてくれない
というのは恒久の真理なのである。(尚、居住する家屋の相(家相)も又、人生の幸運不運に重大な影響を与えることも忘れてはならない)(家相について当HP講座6参照)

今回は開運招運法としての「祐気取り」について、(1)意義(2)種類(3)実行方法(4)遂行を可能にする方法を解説する。(尚、長くなるので(3)の一部(後述(3)C)については、次回NO12として改めて解説する)

(1)気学九星学の方則に従って、「意識的に動くこと」。即ち生年月日によって定められる星(本命)に相性するエネルギー(祐気)があって凶殺のない方位(吉方位)の範囲内に、その吉方位が現出する時期に移動すること。つまり「吉時期に吉方位に行くこと」を言う。

(2)6種ある。@吉方移転A吉方旅行B水気法C木気法D土気法E火気法である。

@は、移転、結婚等で転居すること。祐気取りの中で、最良最強の方法である。方位には大吉方、中吉方、小吉方があるが(当HP講座NO16参照)必ず大吉方(年月日吉方)を、しかも出来れば九星の中宮が年月日共に同じ数字の時に用いる必要がある。これらのチャンスは人生で極めて少ないイベントに属するはずであり、従ってその効果も強烈な改善改良に寄与するものにすべきだからである。(移転前とか建築中に気がついて独自に調べてみたところ、どうも良くない方角に向かうのではないかなどと不安に思ったときはメールのこと。(yiu61861@nifty.com)
 )

A普通の人は、転居のチャンスがなかなかない。出来ない。そこで、誰にでも、何時でもできるAをこまめに実行することを勧める。
a)10日間以上の旅行は中吉方以上を。
b)3日以上10日間以内なら小吉方以上を。
c)日帰りの旅行や、日常の行動のうち気になる外出には、3日以内なら日盤(日廻り)上の吉方で良い。
a)b)c)いずれも、日廻りの吉方よりは小吉方が、小よりは中が、中よりは大が良いのは当然である。

Bは通称お水取り。

Cは樹木、植木集めのことである。いずれも単独でやることもできるが、Aの際に併用するのがポピュラーである。効率的で、且つ楽しいからである。

ABC各々及びいずれかの併用の例としては、時間的に余裕がないときは、近くでも良いから吉方位の範囲内に赴き、散歩がてら、植木を購入したり、湧水を汲んだりすること。短時間、散歩するだけでも良い。実行すること、繰り返すことが大切なのである。祐気は身体に蓄積しておける。(BCについては次回のNO12で更に詳しく述べる。)

Dは、お砂取りと称する作法がこれに該当する。土砂を掘ることは、他人の領域を侵したり、誤解、迷惑を与える作業が伴うので私は推奨しない。(こんなことは、やっても気分が良くない。むしろやらないほうが良い。)商売上手な神社、仏閣や、マジナイの類を業とする人達がDを目的とした人に、砂や土を袋に入れて販売しているようである。それで気分が晴れるなら、これを購入し、あるいはその指示に従うのも多いに結構。

Eは、火を燃やす行事にあやかることである。古くは財力の豊かな大商人や豪農が主催したらしいが、一般の人が自ら行うことは、現在は勿論、昔といえども存在せず、神社、仏閣の行事に参加することによって享受する祐気取りのことである。

(3)は@方位の特定A時期の特定B場所の特定C具体的方法に分ける。(この内Cについては次回(NO12)に解説する事にして今回はcutする。)

@吉方が複数あるときは、大中小の順で、さらにそれもまた複数のときは、祐気の効力の順できめる。これらは個人により異なる。(これを知りたい方はyiu61861@nifty.comへメールして下さい。)

他に、効果(目的)別で決める方法もある。しかし、目的にこだわると、折角の祐気(自分の目的ズバリでない祐気)に浴するチャンスを失うことになり、「間違って剋気に触れてしまう場合に備えて、目的にかかわらず出来るだけ祐気を体内に貯め込む」という考え方にも反するので、御勧めできない。祐気剋気は、収入と支出のごとく、調節出来ると考えて良い。尚、方位と方角の違いを知っていることも大切である。(当HP講座NO13参照)

A祐気取りを実行する日を決めることである。気学九星学に精通しないと簡単には出来ないはず。
@Aともこれを間違えると、全く別の反応(場合によっては方災)を被ることになるのでくれぐれもご注意を。自分の吉方は、このホームページ「今月のあなたの幸運」に毎月掲載しているので、それを見ればわかる。

日も特定すると尚更良い。つまり年月日ともに吉が揃う時を特定するのが一番良い。これは極めて膨大な量になってしまうので公表できない。従って私のHPにも書けない。知りたい人は直接問い合わせて下さい(yiu61861@nifty.com)。

B方角図で@の具体化をすることである。方角図は誰にでも簡単に作成できるので当HP裏話7参照して自分で作成しておくことを薦める。又、温泉とか湧水とかのスポットに絶えず関心を持ち、新聞雑誌を読んで情報収集を怠らず、その都度、自分が作った方位図にスポットを書き込んで準備しておく。方位図に自分が行きたいと思って選んだ目的地を書き込んでおくと、祐気取りが楽しみになり、実行が億劫でなくなるはず。このような地道な日頃の努力が、開運につながるのである。


(4)祐気取りの遂行はなかなか難しい。これを読んでいる貴方も読みっぱなしで実行はしない、できないはずである。一笑に付す人なら勝手にすればいいが、多少でも感心のある人には、体験を薦めたい。それでも当日になってみないとわからないハプニングがあるので、簡単には行けないのが実情のようである。

天候が悪い/体調を崩した/会社を休んでまでは行けない/急用が出来た/大切な仕事が出来て抜けられない/意気込んでいたのに誰かにけなされて引け目を感じた/効果があるなんてウソだろうから行く気になれない・・・・・・など言い分けや心変わりが色々と出て実行しない。計画通りにスンナリ実行できれば幸せな気持ちになれるし、感謝の心も生ずるのだが。

祐気取りが必ず履行できる最も有効な方法は、あらかじめ宿泊先を決め、料金、費用を、前納してしまうことである。しかも全額を払ってしまう。出来るだけ奮発して高額な支出をしてしまうのが尚良い。同行者の分も同様にする。こうなれば逃げられない。不思議なもので、祐気取りの予定日を最優先する強さが出る。業務上の契約など重要な事項でさえ、その日その期間を避けて予定を組むよう相手先を説得することもできる。義理を欠いた状態にも、うしろめたい気分にもなることなく、スッキリと自信を持って開運行動に着手することができることになる。

先月、このHPの「幸運」で、「どなたにも大吉方があるラッキーな月」と書いたが、あのような月はもう今年中にはない。五月中で、前述(2)@に言う中宮が同じ日は、5/5(土)5/14(月)5/23(水)6/1(金)の4日間であった。1年間で僅か4日。こういう日を逃すのはもったいないのだ。
そのようなチャンスには必ず、上述のやり方で祐気取りを遂行させたいものである。

その日を前もって知りたい・・・・・? 来年の大吉日、大吉方は・・・・・?まだ公開しないで楽しみにとっておく !!

祐気取りは1回で効果が出ることもあるが、祐気に触れること、気分のリフレッシュを積み重ねることが重要なのである。誰にでも運気低迷の時期が必ず廻ってくる。何をやっても裏目にでたり、不運が長く続いたりすると、誰もが竦んでしまう。凶のワナに落ち込んでしまって抜け出せないのでは・・・・・と弱気にもなる。そういう時期こそ、又そういう時期に備えて常日頃、黙々と祐気取りに励んでおく、そして次のチャンス到来を信じ続けるのである。日頃から祐気取りを重ねて、身体にため込んでおいた祐気が、いつか必ず役に立つからである。

凶運にあたる時期こそ、落ち込んでしまうのでは無く、吉方位に注目して祐気取りを積極的に行う心がけが大切。多くの年月、回数を費やして祐気取りをすることにより、心が洗われ、全身が生き生きとしてくる。ヤル気も出る。その結果、自分にそれまで不足していたものが補われて運勢が好転し、当然、幸運を掴むチャンスにも恵まれる。折角訪れてくれたチャンスを感じ取ることが出来、且つ逃さない・・・となるのである。「論より証拠」だ。実際にやってみればわかる。
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