風水家相講座(10)


比較鑑定法(私の占法の一つ)の解説

人生を考える時、最大の関心事は2つにしぼられるとか。1つは自分や世の中が、この先どうなるかということ。もう1つは自分だけはいつまでも幸せでありたいということらしい。古来、人は何とかしてこの回答を得ようと試み、それに膨大な時間と知恵を傾けて現在に至っているはず。しかし、いつ迄たってもすっきりとした答えは出ず、その追求に終わりはなさそうです。様々な占い、祈念を込めたまじないなどが伝え継がれ、現存しているのはその表われといえましょう。
一方、近頃の医学科学の発展はめざましく、コンピューターを駆使して、人間の全遺伝子を読み説くゲノム解析がすすみ、DNAの全メカニズムが解明されつつあるらしい。これを突き詰めて行くと「人は皆、生まれながらにして、寿命、病気の種類、発病の時期が決まっていて、貴方の行く末は・・・・・で」ということを、個々が知る事になり、夢も希望もない考え方が蔓延することになりかねません。又そのようなデータを基にして、全部の人間をピンからキリまで評価分類してしまうような、殺伐とした世の中になる危険性もあります。その結果、今迄積み上げてきた倫理観も道徳も否定され、人間関係がちっとも面白くなくなってしまいそうです

そこで、占師もアレコレと想いめぐらす羽目になります。これから先も科学技術は急進展し続け、色々な事が超スピードで分析証明されてしまうでしょう。そうなった時、占い又は占い的セレモニー(神事の儀式、その道具の大半)が「科学的でないから信じない」という一言で、ことごとく消え失せてしまうのでしょうか。否です。如何に科学が進歩しようとも、人間の能力ではどうしても解明出来ない何かが厳然として存在していることは周知事項であり、人間が大自然の支配者たる地位に就くことなどあり得ないと言うのもまた、どなたも認める真理だと思われます。人間がどんな力を持とうとも、宇宙の一部として存在しているにすぎず、「神秘的な何か」に全く影響を受けないで一生を終えられるはずはないのです。この事実は、いつの世になっても変わることはないでしょう。

合理的判断だけでは解決できないことを悟った戦国時代の武将たちが、洋の東西をとわず、占いをその骨格とした兵法を信じ、これに基ずいて戦略をたて、喰うか喰われるかの時代を雄々しく生き抜きました。同様に科学/文明が発展した現代にあっても、占いのメカニズムを「なるほど」と素直に信じ、受け入れた方が幸運につながるのではないか。
まり占いは科学に反するものとして、これをただ排除するのではなく、科学と併存するものとして、科学と同様にうまく利用するならば、それなりの便宜や幸福をもたらしてくれると解釈するのが正解だと私は考えます。

個人が生まれた時に授けられた星(本命星)を分類していくと、面白い事が色々と発見できます。良い星の下に生まれた人、良くない本命をもって生まれた人、両者ともそれぞれに宿命をもっていますが、前者がすばらしい人生を全うするとは限らないし、後者が良くない一生を送るとも限りません。どのようなきっかけで分岐するのかを、収集した資料から追って行くと、時間がいくらあっても足りない程、興味が次々と湧いてきます。

今回は私が現に用いている七種の鑑定法のうちの一つの占法について述べる事にします。生年、生月、生日の十干、十二支、九星を組み合わせて運勢/性格を解明する方法です。

干支や九星の起源については、色々な文献がありますので省略します。前者は紀元前150年を甲子(キノエネ)と、後者は推古天皇12年(AD604年)を一白と定められ、以後整然としたルールで休みなく現在に引き継がれています。

太陽暦は地球が太陽を一周する時間が計測されて以来、改良されながら現在に至っていますが、我が国では太陰暦の明治5年12月3日を明治6年1月1日として新暦(太陽暦)に変えました。しかし、それにもかかわらず、干支九は上述のスタートから変わる事なく続いているのです。これが規則的且つ定型的であることに気ずいた聡明な先人が、これを基にする占いを考案し、紆余曲折を経て少しづつ整備され今日に伝えられました。従って、この種の占いこそ正に統計学と言って良いでしょう。

干支九はそれぞれ10ケ、12ケ、9ケづつありますので、このコンビの数はその乗数の1080組かと言うとそうではなく、一定のルールで結びつくため、別の数になります。だから分類する意味が出てくるのです。

生年の場合、九星と結合する十二支は4つづつ3つにわかれます。そして、この4つは、陰陽のいづれかの性質に分かれています。詳説すると、1,4,7の本命は子午(陽支)又は卯酉(陰支)に、2,5,8の本命は寅申又は巳亥に、3,6,9の本命は辰戌又は丑未に結びつきます。これによりまず生年は18ケに分類できます。

更に、これを基にして各本命が持っている「向き」を特定します。その人の生月の九星配当上にある年の本命がどの「向き」にあるかをみて判断します。同時に、生月の本命に、いかなる吉凶神が回座付帯しているかもみます。

18に分けられた生年は生月支によって更に12に分かれ、計216になります。これを更に、九通りの生日九星で細分すると、合計1944通りの分類が可能になります。この分類作業には多くの時間と労力を要しますが、上述当初の「人生最大の関心事」もこれによって、個々に明らかにすることができます。

更に私は、この1944の吉凶について、感情をいれず、機械的に判定するため、点数を仮定し、マイナス5からプラス2までの8段階のランク分けをしています。また月の本命に付帯する吉神、凶殺も数字に置き換えて、同時に判断資料にしています。以上の分類により特異な存在が指摘できますので、次にその幾つかを列挙します。

@、1番良い生まれ星の人(確率1.85%)・・・・・これを更に陰支と陽支に分けると、後者は良い人生を送る事は確かですが、特記するほどではなく、前者は成功者としての人生である確率が大と言う結果が出ています。生まれつき華やかな人生を歩むようにしむけられた人がいるという証左といえるかもしれません。

A、1番良くない星の下に生まれた人(確率0.93%)・・・・・一生を通じ(子供の頃から)、感情の起伏が極めて激しい人が多いのが特徴です。飛びぬけて目立つことをやる人でもあります。

B、中宮児持ちの人(確率1.39%)・・・・・両親のせいで子供時代にだいぶ苦労する人。成人して大きい仕事に取り組み成功するが、その割には評価が低く、Happyではない。もう1つ何かが足りない人生を歩む人です。

C 方極の人(確率6.38%)・・・・・細分するとこの種の人が新築や移転をするとき、又は長期旅行をする際は、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。(当ホームページ「占いの裏話(1)]参照)尚、Cを更に細分すると7種類に分類できるが、読者を混乱させるとも思われるので此処では省略する。

D、@とCを兼ねた人はいない。

E 、AとCを兼ね備えた人(確率0.31%)・・・・・Aの中でも、方位の取り方次第では、更に良くない人生になってしまうだろうと推定できる宿命を持って生まれた人です。この人は、気学占い師から、軌道修正の指導をうけ、それなりの努力をすれば補完できる類の人です。(メール yiu61861@nifty.com)

F、BとCを兼ね備えた人(確率0.36%)・・・・・この人もEと同じ事が言えます。

G、九特の人(確率1.23%&)・・・・・当ホームページ「占いの裏話(2)」参照。

H、GとCを兼ね備えた人(確率0.36%)・・・・・Gの人はすべてCの人です。当ホームページ「占いの裏話(2)」参照。

I、上述Cの末尾の7種類の方極のうち特に気になるのは年月日がバラバラな九星の場合である。方極のうちの12.9%がこれに該当する。男女関係で問題を起こす星の人のようである。結婚が1回では安定できないとか、世間に通じる結婚とはいえない結婚をするとか。しかし男女関係は公式なんてないもので本人同士が良いのならそれが1番と言う考え方をするのなら、差し支えない。落ち着くまでには通常の人以上のエネルギーを要するだろう。

さて、上述のうち気がかりな星に該当する人であっても「私は幸せになれない」などと悲観する必要はまったくありません。人生の大部分は自分の力で切り開くものであり統計上の傾向(運勢)で決定されてしまうものではないからです。努力すれば報われることが多いのが周知の事実だからです。

しかし努力以外に人生を左右する「何か」があるのも事実です。誰でも、これからの人生に必ず起こることとは何か。死ぬこと、年を取ること(今20さいの人は10年後は30歳になると言うこと)その他にどんなことが起こるだろうか。未来に起こることが推測できるのなら、これについて、いち早く察知し、あらかじめその準備をしておきたい、できれば事前に合理的に対処する生き方をしたいものだ。

研鑚を積んだ気学占師からのアドバイスを受けることにより、注意しなければならないところは何なのか、ここさえ気をつければ上手く行く・・・などヒントを貰う。運をつかみ成功者として幸せな人生を送れるなら・・と素直に考えてみるのも面白い生き方ではないか。気学占術においての努力とは、ただヤミクモに労働し、勉学し、艱難辛苦に堪え忍ぶことではありません。たとえば「祐気とり」をなるべく多く実行することも努力の1つに数えます。

当研究所では、この方法以外にも、過去現在の人的データを統計し、予測する作業を継続して行って居ります。

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